介護技術：清拭とは？

介護技術：清拭とは？

清拭とは？

清拭とは、寝たきりの方や入浴が困難な方を清潔に保つために、体を拭くことを言います。 清拭は、身体の汚れを落とすだけでなく、血行を促進し、筋肉をほぐす効果もあります。また、清拭をすることで、コミュニケーションをとったり、スキンシップをとったりすることができ、利用者様の精神的なケアにもつながります。

清拭には、大きく分けて2つの方法があります。一つは、水や石鹸を使って体を拭く方法で、もう一つは、専用の清拭シートを使って体を拭く方法です。 水や石鹸を使って清拭する場合は、まずお湯で体を濡らし、石鹸をつけて体を洗います。その後、お湯で石鹸を流し、体を拭きます。専用の清拭シートを使って清拭する場合は、シートを水で濡らし、体を拭きます。清拭する際には、利用者様のプライバシーに配慮し、利用者様の身体を傷つけないように注意することが大切です。

清拭の目的

-清拭の目的-

清拭とは、身体を清潔にし、気分を爽快にするために、水やぬるま湯で身体を拭くことです。清拭を行うことで、汗や汚れを洗い流して皮膚を清潔に保ち、血行を促進し、筋肉をほぐすことができます。また、清拭は利用者の気分を爽快にし、リラックスさせる効果もあります。 清拭は、身体の清潔を保つだけでなく、利用者の心身の健康を維持するためにも重要なケアです。

清拭の目的は、大きく分けて3つあります。

1. -身体の清潔を保つ-

清拭を行うことで、汗や汚れを洗い流して皮膚を清潔に保つことができます。皮膚を清潔に保つことで、皮膚トラブルを防ぎ、褥瘡の予防にもつながります。

2. -血行を促進する-

清拭を行うことで、皮膚を刺激して血行を促進することができます。血行が促進されると、身体の各器官に酸素や栄養素が行き届きやすくなり、身体の機能を正常に保つことができます。

3. -筋肉をほぐす-

清拭を行うことで、筋肉をほぐして緊張を和らげることができます。筋肉がほぐれると、身体の痛みやコリが緩和され、利用者がリラックスすることができます。

全身清拭と部分清拭の違い

清拭とは、身体を清潔に保つためのケア方法であり、全身を清める「全身清拭」と、身体の一部を清める「部分清拭」の2種類があります。

全身清拭は、入浴ができない場合や、入浴が困難な場合に行われるケアで、身体全体を洗浄します。部分清拭は、入浴をした後でも、排泄物などで汚れた部分のみを洗浄します。

全身清拭と部分清拭のどちらを選択するかは、利用者さんの状態によって異なります。入浴が可能な場合は、入浴が望ましいですが、入浴ができない場合や、入浴が困難な場合は、全身清拭を行います。部分清拭は、入浴をした後でも、排泄物などで汚れた部分のみを洗浄するため、利用者さんの負担を軽減することができます。

清拭に必要な準備物

清拭に必要な準備物

清拭を行うためには、いくつかの準備物が必要です。清拭用のタオルは、柔らかくて肌触りのよいものが適しています。バスタオルやフェイスタオルなど、大きさや厚みが異なるタオルを数枚用意しておくと便利です。また、タオルを濡らすための洗面器や、タオルを温めるためのポットや湯たんぽも必要です。さらに、清拭剤として、石鹸やボディソープ、清拭用のローションなどを用意しておくとよいでしょう。清拭を行う場所を快適な温度に保つために、エアコンや扇風機、暖房器具なども必要に応じて準備しておくとよいでしょう。

清拭の手順

-清拭の手順-

清拭とは、入浴が困難な利用者に対し、水やタオルを用いて身体を洗浄する行為です。介護技術の重要な基本であり、利用者の清潔と快適さを維持するために欠かせません。

清拭の手順は以下の通りです。



1. -準備-

– 清拭を行う前には、利用者に同意を得ることが大切です。
– 利用者が横になっている場合、ベッドの高さは腰の高さまで上げましょう。
– プライバシーを確保するために、カーテンやパーテーションを使用します。



2. -清拭に使用する用具の準備-

– 清拭布（タオル）
– 石鹸やボディソープ
– 清潔な水
– 洗面器
– バケツ
– ゴミ箱



3. -清拭の実施-

– まず、清拭布を水で濡らし、石鹸やボディソープを適量つけます。
– 清拭布で身体を拭きます。
– 重点は、体のひだや折り目、また、尿や便が付着しやすい部位です。
– 清拭後は清拭布を水でよく洗い、清潔なタオルで身体を拭きます。



4. -清拭後のケア-

– 清拭後は、利用者の身体にローションやクリームを塗布します。
– これは、皮膚を保護し、乾燥を防ぐのに役立ちます。
– 清拭後は、利用者に清潔な衣服を着せ、ベッドを整えます。



清拭は、利用者の清潔と快適さを維持するために欠かせない介護技術です。上記の手順を正しく行い、利用者のニーズに合ったケアを提供することが大切です。