介護用語解説：STとは？

介護用語解説：STとは？

STとは何か？

STとは、Speech Therapist（スピーチセラピスト）の略で、言語聴覚士とも呼ばれる、言語や聴覚に関するリハビリテーションを行う国家資格を持つ専門職です。主な業務は、構音障害、失語症、難聴、音声障害などの言語や聴覚に関する障害を持つ人のリハビリテーションです。

構音障害とは、発音が不鮮明になる障害で、失語症とは、言語の理解や表現が困難になる障害です。難聴とは、聴力が低下する障害で、音声障害とは、声が出にくい、声がかすれるなどの障害です。

STは、これらの障害を持つ人の言語や聴覚機能の回復を図り、日常生活や社会参加をサポートします。具体的なリハビリテーションの内容としては、構音障害の場合は、発音練習や口の運動を行います。失語症の場合は、言語の理解や表現の訓練を行います。難聴の場合は、補聴器の使用や手話などのコミュニケーション方法の訓練を行います。音声障害の場合は、声帯のトレーニングや発声練習を行います。

STの役割

STとは言語聴覚士の略で、言語や聴覚に関する障害や疾病を持つ人々を対象に、その障害を軽減し、生活の質を高めることを目指す専門職です。言語聴覚士は、音声言語療法、発音訓練、摂食嚥下障害の改善訓練などさまざまな療法を実施し、患者の言語と聴覚の問題を改善するよう努めます。

言語聴覚士が行う具体的な役割には、以下のものがあります。

* 言語の障害や疾病を持つ人々を対象に、言語や発音の訓練を実施する。
* 聴覚障害や疾病を持つ人々を対象に、聴覚の改善訓練を実施する。
* 摂食嚥下障害を持つ人々を対象に、食事の摂取や嚥下を安全かつ適切に行えるように訓練を実施する。
* 言語や聴覚の障害や疾病を持つ人々の家族や介護者に対して、適切なケアやサポートに関する情報を提供する。

言語聴覚士は、患者の言語や聴覚の問題を改善するために、さまざまな機器や道具を使用します。例えば、言語の訓練には、音声分析ソフトウェアや発音訓練用の機器を使用することがあります。また、聴覚の訓練には、補聴器や人工内耳を使用することがあります。摂食嚥下障害の改善訓練には、摂食嚥下障害を改善するためのさまざまな機器を使用することがあります。

STが関わる疾患・障害

STが関わる疾患・障害

STは、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症（ALS）、外傷性脳損傷、痴呆症など、さまざまな疾患や障害によって引き起こされるコミュニケーション障害や嚥下障害を治療するのに役立ちます。

脳卒中は、脳の血管が詰まったり破裂したりして、脳組織が損傷する疾患です。脳卒中は、失語症、構音障害、嚥下障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性があります。

パーキンソン病は、脳の神経細胞が変性する疾患です。パーキンソン病は、震え、筋肉のこわばり、バランス障害、姿勢障害などの運動障害を引き起こす可能性があります。また、失語症、構音障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性もあります。

多発性硬化症は、脳と脊髄の神経が損傷する疾患です。多発性硬化症は、視覚障害、感覚障害、運動障害、排尿障害などのさまざまな症状を引き起こす可能性があります。また、失語症、構音障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性もあります。

筋萎縮性側索硬化症（ALS）は、運動神経細胞が変性する疾患です。ALSは、筋肉の脱力、萎縮、麻痺などの運動障害を引き起こします。また、構音障害、嚥下障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性もあります。

外傷性脳損傷は、頭部に外傷を受けて脳組織が損傷する疾患です。外傷性脳損傷は、失語症、構音障害、嚥下障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性があります。

痴呆症は、記憶、思考、判断、言語などの認知機能が低下する疾患です。痴呆症は、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症などのさまざまな原因によって引き起こされる可能性があります。痴呆症は、失語症、構音障害、嚥下障害などのコミュニケーション障害を引き起こす可能性があります。

STになるために必要な資格

STになるためには、言語聴覚士国家試験に合格することが必要です。試験は年に1回、実施されています。

言語聴覚士国家試験は、言語聴覚士法に基づいて実施される国家試験で、言語聴覚障害のある人の言語聴覚機能を評価し、その結果に基づいて言語聴覚訓練を行うことができるかどうかを判定するために実施されます。試験の内容は、言語聴覚学の基礎知識、言語聴覚障害の病態生理、言語聴覚障害のある人の言語聴覚機能の評価方法、言語聴覚訓練の方法などです。

言語聴覚士国家試験に合格すると、言語聴覚士の免許が交付されます。言語聴覚士の免許を取得すると、言語聴覚障害のある人への言語聴覚訓練を行うことができます。言語聴覚訓練は、言語聴覚障害のある人の言語聴覚機能を改善することを目的とした訓練です。言語聴覚訓練は、言語聴覚士が、言語聴覚障害のある人と直接対話をしながら、言語聴覚障害のある人の言語聴覚機能を評価し、その結果に基づいて訓練計画を作成し、訓練を実施します。

STと介護福祉士との連携

STと介護福祉士は、在宅介護において重要な役割を担う2つの専門職です。STは、言語聴覚障害がある方の言語機能や嚥下機能の改善をサポートします。介護福祉士は、高齢者や障がい者の日常生活の支援を行います。

STと介護福祉士は、在宅介護において密接に連携して業務を行う必要があります。STは、介護福祉士に対して、言語聴覚障害がある方のコミュニケーション方法や嚥下機能について指導を行います。介護福祉士は、STの指導に基づいて、言語聴覚障害がある方の日常生活を支援します。

STと介護福祉士の連携は、在宅介護の質を向上させるために不可欠です。STと介護福祉士が連携して業務を行うことで、言語聴覚障害がある方の言語機能や嚥下機能の改善を図り、日常生活の支援を充実させることができます。