ストーマ排泄処理の手順と注意点

ストーマ排泄処理の手順と注意点

ストーマ排泄処理とは

ストーマ排泄処理とは、人工肛門（ストーマ）から排泄物が出た際に、その排泄物を処理する一連の手順を指します。ストーマは、病気やけがで腸の一部が切除された場合に、腹部に人工的に作られた排泄口です。ストーマ排泄処理は、ストーマを持つ方の日常生活において不可欠なケアであり、清潔さと臭いの管理が重要です。

ストーマ排泄処理の手順

ストーマ排泄処理の手順は以下の通りです。

毎日、清潔で安全な環境で行う必要があります。処理を行う際は、清潔な手と使い捨て手袋を着用し、専用の排泄袋を使用します。まず、排泄袋をストーマの上部の輪ゴムを外して取り外し、ストーマ周辺を清拭します。次に、柔らかいガーゼやティッシュで排泄物を拭き取ります。洗浄後は新しい排泄袋を取り付けます。

排泄袋を取り付ける際には、ストーマ周囲を清潔に保ち、排泄物が漏れないようにしっかりと装着することが重要です。排泄袋が満杯になったら、すぐに交換してください。

最後に、使用した排泄袋と手袋は適切に処理しましょう。

ストーマ排泄処理を行う際の注意点

ストーマ排泄処理を行う際には、以下の点に留意してください。

ストーマの洗浄ストーマを洗浄する際は、専用の洗浄液を使用することが推奨されます。洗浄液は薬局で入手可能です。洗浄液が使えない場合は、ぬるま湯でも洗浄できます。洗浄後は、ストーマを清潔な布やガーゼで拭き取ります。

ストーマの保護ストーマを保護するために、ストーマ保護具を使用してください。さまざまな種類があるため、自分のストーマに合ったものを選ぶことが重要です。保護具は、ストーマを傷や刺激から守り、排泄物の漏れを防ぎます。

ストーマの排出物ストーマからは便や尿が排出されますが、その量や頻度は個人によって異なります。排出物が多すぎたり少なすぎたりする場合は、医師や看護師に相談してください。

ストーマのトラブルストーマには、出血や感染、閉塞などのトラブルが発生することがあります。トラブルが生じた場合は、直ちに医師や看護師に相談してください。トラブルを予防するためには、ストーマの洗浄や保護を適切に行うことが大切です。

ストーマ排泄処理後に起こりやすいトラブルとその対処法

ストーマ排泄処理後に起こる可能性のあるトラブルとその対処法

処理後には、以下のトラブルが発生することがあります。

• 漏れ：ストーマ周囲の皮膚と排泄物袋の密着が不十分だったり、袋が正しく装着されていないと、漏れが生じることがあります。漏れを防ぐためには、ストーマ周囲の皮膚を清潔に保ち、袋を正しく装着することが重要です。
• 臭い：ストーマから排泄されるガスには特有の臭いがあります。これを軽減するためには、消臭剤入りの袋を使用したり、袋を頻繁に交換することが重要です。
• 皮膚トラブル：ストーマ周囲の皮膚は排泄物や尿に常にさらされているため、トラブルを起こしやすくなります。防ぐためには、皮膚を清潔に保ち、保湿剤を塗ることが大切です。
• 感染症：ストーマ周囲の皮膚が傷ついたり、袋が正しく装着されていないと、感染症のリスクがあります。感染症を防ぐには、皮膚を清潔に保ち、袋を正しく装着することが重要です。

これらのトラブルは、適切なケアで予防できます。排泄処理後は、以下の点に注意してケアを行いましょう。

• ストーマ周囲の皮膚を清潔に保つために、水と石鹸で優しく洗いましょう。
• 保湿剤を使用し、皮膚が乾燥しないようにしましょう。
• 排泄物袋を正しく装着し、ストーマ周囲の皮膚に密着させるようにしましょう。
• 排泄物袋は、満杯になる前に交換するよう心がけましょう。
• 消臭剤入りの袋を使用して、ガスの臭いを軽減しましょう。

これらのケアを行うことで、処理後のトラブルを防ぐことができます。

ストーマ排泄処理を行う際の衛生上の注意点

ストーマ排泄処理を行う際の衛生面での注意点

処理を行う際には、衛生面に特に気を付けることが重要です。ストーマは外気に直接触れるため、細菌やウイルスに感染するリスクがあります。感染を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

・処理前に石鹸で手をしっかり洗いましょう。可能であれば、手袋とエプロンを着用すると安心です。
・ストーマ周辺の皮膚を温水で洗浄し、ガーゼや綿棒で汚れを拭き取ります。
・ストーマ袋を交換する際は、新しい袋とスキンバリアを必ず使用しましょう。
・使用済みのストーマ袋はビニール袋に入れて密封し、ゴミ箱に捨てます。
・処理を行う場所は清潔で、ほこりの少ないところを選びましょう。
・処理中にストーマ周辺に傷や出血が見られた場合は、医師に相談します。