介護者と被介護者で知っておきたい汗腺について

介護者と被介護者で知っておきたい汗腺について

汗腺とは何か

汗腺とは、汗を分泌する器官で、皮膚の表面に分布しています。汗腺には、エクリン汗腺、アポクリン汗腺、皮脂腺の3種類があり、それぞれ異なる性質の汗を分泌しています。

エクリン汗腺は、体中に分布しており、体温を調節する役割を担っています。エクリン汗腺から分泌される汗は、水分と塩分が主成分で、無色透明で無臭です。

アポクリン汗腺は、ワキの下、乳首、陰部などに分布しており、フェロモンを分泌する役割を担っています。アポクリン汗腺から分泌される汗は、脂肪やタンパク質を含んでおり、白濁色で臭いがあります。

皮脂腺は、全身の皮膚に分布しており、皮脂を分泌する役割を担っています。皮脂は、皮膚を保護し、乾燥を防ぐ働きがあります。

汗腺の種類

介護者と被介護者で知っておきたい汗腺について

汗腺の種類
汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。エクリン腺は、全身の皮膚に分布しており、体温を調節する役割を担っています。汗が蒸発するときに熱を奪われるため、体温が上昇するのを防ぐことができます。一方、アポクリン腺は、腋窩や陰部など、限られた部位に分布しており、フェロモンを分泌する役割を担っています。フェロモンは、異性を惹きつけたり、仲間同士でコミュニケーションをとったりするのに役立ちます。エクリン腺とアポクリン腺は、どちらも汗を分泌しますが、エクリン腺の汗はサラサラとして無臭であるのに対し、アポクリン腺の汗は粘り気があり、ニオイが強く、介護の現場では注意が必要となることがあります。

汗腺の働き

汗腺の働き

汗腺は、汗を分泌する器官です。汗は、体温を調節したり、老廃物を排泄したりする役割を果たしています。汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。

エクリン腺は、全身に分布している汗腺です。エクリン腺からは、サラサラとした汗が分泌されます。サラサラとした汗には、塩分や尿素などの老廃物が含まれています。エクリン腺は、体温が上昇すると働きが活発になり、汗を分泌して体温を調節します。

アポクリン腺は、ワキや外陰部など、特定の部位に分布している汗腺です。アポクリン腺からは、粘り気のある汗が分泌されます。粘り気のある汗には、脂肪やタンパク質などの老廃物が含まれています。アポクリン腺は、ストレスや興奮を感じると働きが活発になり、汗を分泌します。

汗腺がうまく働かないとどうなるか

汗腺がうまく働かないと、体温を調節することができなくなり、熱中症を引き起こす可能性があります。 熱中症は、体内の水分や塩分が不足することで起こる病気で、重症化すると死に至ることもあります。特に、高齢者や障害者、乳幼児は熱中症になりやすいので注意が必要です。

また、汗腺がうまく働かないと、皮膚の乾燥やかゆみを引き起こすこともあります。皮膚が乾燥すると、バリア機能が低下して細菌やウイルスが侵入しやすくなり、感染症にかかりやすくなります。また、かゆみがあると、掻き壊して皮膚を傷つけてしまうことがあります。

さらに、汗腺がうまく働かないと、臭いが出ることもあります。これは、汗腺から分泌される汗に含まれる成分が、細菌によって分解されて臭いが出るためです。特に、足の汗腺は臭いが強くなりやすいので注意が必要です。

被介護者の汗腺のケア方法

被介護者の汗腺のケア方法

被介護者の汗腺のケアを行う際には、以下の点に注意することが重要です。

汗を拭き取る。汗をかいたままにしておくと、皮膚が蒸れてかぶれや湿疹の原因となるため、汗をかいたらすぐに拭き取りましょう。

通気性の良い衣類を着せる。汗を吸い取り、蒸れにくい素材の衣類を着せることで、汗による不快感を軽減することができます。

入浴をさせる。入浴することで、汗や汚れを洗い流して皮膚を清潔に保つことができます。ただし、入浴のしすぎは皮膚を乾燥させてしまうため、週に2～3回程度が目安です。

保湿剤を塗る。皮膚が乾燥していると、汗をかきやすくなります。そのため、入浴後や汗をかいた後には、保湿剤を塗って皮膚を保湿しましょう。